AE減水剤とAE剤と減水剤と流動化剤の違い 24歳土建屋が解説
AE減水剤とAE剤、減水剤と流動化剤の違いを解説します。
- AE減水剤:AE剤と減水剤のハイブリッド
- AE剤:コンクリ内にちっちゃい空気を入れる
- 減水剤:セメントの粒をわけわけして、水和反応をうながす
- 流動化剤:ほぼ減水剤
AE剤とは
AE剤とは、コンクリ中に空気泡を入れて、コンクリがスーっと流れるようになめらかにする混和剤です。
界面活性剤の一種で、界面活性作用があります。かんたんにいうと、界面活性作用とは、水と油を仲良しにさせるものです。むずかしくいうと、物体の性質を変化させて、異なる物質を混ざりやすくさせる力のことです。異なる物質を浸透させたり、乳化させたり、分散させたりして、混ざりやすくさせます。
例えば、シャンプーには界面活性剤が含まれています。シャンプーをつかうことで、髪の毛につく油と水を仲良しにさせれるんです。そして、髪の毛の油と水を仲良しのまま排水溝に流すことができます。
つまり、AE剤の場合は、セメントと水を混ざりやすくすることで、流動性が良くなるんです。
減水剤とは
減水剤とは、かんたんにいうと、セメントの粒どうしの中を悪くさせて、水と仲良くさせるものです。もうちょっと詳しくいうと、セメントの粒のあいだに入りこんで分裂させ、水和反応を活性化させる混和剤です。
水和反応とは、水とセメントがくっつき固まっていく反応を指します。
水とセメントがよくくっつくということは、つまり、水が減りますよね。これが、減水剤の名の意味です。
混和剤 | ワーカビリティ改善 | 凍霜害性改善 | 単位水量及び単位セメント量減少 |
---|---|---|---|
AE減水剤 | ◯ | ◯ | ◯ |
AE剤 | ◯ | ◯ | |
減水剤 | ◯ | ||
流動化剤 | ◯ |
AE剤について非常に興味深い論文を見つけました。岸谷孝一さんの『AE剤』です。AE剤の起源や基本原理を解説してくれています。AE剤に興味がわいた方は、こちらをご覧ください。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/coj1963/8/3/8_7/_pdf
以下の記事も参考になります。藤田康彦さんの『コンクリート用混和材料の常識』です。
流動化剤の詳しいことが分からなかったため、以下のサイトを参考にさせてもらいました。ヒダ株式会社『流動化剤 セメント・生コン』